繰延資産
【問題】〇か×か?
「会社計算規則」は,繰延資産として計上できるものとして,株式交付費,社債発行費等,創立費,開業費および開発費を限定列挙している。
(出典:公認会計士試験H28年第Ⅱ回短答式試験問題財務諸表論~公認会計士・監査審査会HPより)
≫ 解答・解説はこちら
【解答】×
【根拠】会社計算規則第74条
(資産の部の区分)
第七十四条 資産の部は、次に掲げる項目に区分しなければならない。この場合において、各項目(第二号に掲げる項目を除く。)は、適当な項目に細分しなければならない。
一 流動資産
二 固定資産
三 繰延資産
(中略)
3 次の各号に掲げる資産は、当該各号に定めるものに属するものとする。
一 次に掲げる資産 流動資産
(中略)
五 繰延資産として計上することが適当であると認められるもの 繰延資産
・・・会社計算規則上は、限定列挙がない
【根拠】企業会計基準委員会実務対応報告第19号「繰延資産の会計処理に関する当面の取扱い」(平成18年8月11日)
「2 繰延資産の会計処理の見直しに関する考え方
当委員会では、これまで行われてきた繰延資産の会計処理を踏まえ、以下の考え方に基づき、必要な範囲内で見直しを行うこととした。
(1) 繰延資産の考え方については、企業会計原則注解(注15)に示されている考え方(すでに代価の支払が完了し又は支払義務が確定し、これに対応する役務の提供を受けたにもかかわらず、その効果が将来にわたって発現するものと期待される費用)を踏襲する。
(2) 検討対象とする繰延資産の項目は、原則として、旧商法施行規則で限定列挙されていた項目(ただし、会社法において廃止された建設利息を除く。)とする。これは、「繰延資産の部に計上した額」が剰余金の分配可能額から控除される(計算規則第186条第1号)ことなどを考慮したものである。
この結果、本実務対応報告では、以下の項目を繰延資産として取り扱っている。
① 株式交付費
② 社債発行費等(新株予約権の発行に係る費用を含む。)
③ 創立費
④ 開業費
⑤ 開発費
なお、これまで繰延資産とされていた社債発行差金に相当する額については、平成18年8月11日に公表された企業会計基準第10号「金融商品に関する会計基準」(以下「金融商品会計基準」という。)において会計処理(社債金額から直接控除する方法)を定めており、本実務対応報告では、経過措置に関する事項を除き、取り扱わない。
(3) これまでの繰延資産の会計処理、特に繰延資産の償却期間については、それを変更すべき合理的な理由がない限り、これまでの取扱いを踏襲する。
≫ 解答・解説を閉じる
【問題】〇か×か?
新技術または新経営組織の採用,資源の開発,市場の開拓等のために支出した費用は,原則として,支出時に売上原価または販売費及び一般管理費として処理される。ただし,当期の支出額をその効果が及ぶ将来の収益に対応させて適正な期間損益を算定するため,開発費として繰延資産に計上することができる。
(出典:公認会計士試験H28年第Ⅱ回短答式試験問題財務諸表論~公認会計士・監査審査会HPより)
≫ 解答・解説はこちら
【解答】〇
【根拠】企業会計基準委員会実務対応報告第19号「繰延資産の会計処理に関する当面の取扱い」(平成18年8月11日)
「3 会計処理
(5) 開発費の会計処理
開発費は、原則として、支出時に費用(売上原価又は販売費及び一般管理費)として処理する。ただし、開発費を繰延資産に計上することができる。この場合には、支出のときから 5 年以内のその効果の及ぶ期間にわたって、定額法その他の合理的な方法により規則的に償却しなければならない。
開発費とは、新技術又は新経営組織の採用、資源の開発、市場の開拓等のために支出した費用、生産能率の向上又は生産計画の変更等により、設備の大規模な配置替えを行った場合等の費用をいう。ただし、経常費の性格をもつものは開発費には含まれない。
なお、「研究開発費等に係る会計基準」の対象となる研究開発費については、発生時に費用として処理しなければならないことに留意する必要がある。
(会計処理の考え方)
本実務対応報告では、開発費を支出時に費用として処理しない場合には、これまでと同様、繰延資産に計上することとした。
開発費の効果の及ぶ期間の判断にあたり、支出の原因となった新技術や資源の利用可能期間が限られている場合には、その期間内(ただし、最長で 5 年以内)に償却しなければならない点に留意する必要がある。
≫ 解答・解説を閉じる
公開日: